朝、ザッと新聞(地元紙)を読むと、地方議会の政務調査費問題が一面トップに。領収書がないため年間134億円が使途不明となっている現状を取り上げ、その中で新潟県議会は「今後の対応は流動的」と報じていました。
新選挙区議席定数問題の時もそうでしたが、悲しいかな、今の新潟県議会は世論の大きな波が押し寄せてこなければ自らを律しようとしない、律することのできない体質へと成り下がっているようです。一党による長期間の支配が旧態依然とした構造をはびこらせ、それがまるでコレステロールのように凝り固まって動きを鈍くしています。
これから議会改革として行わなければならないのは、行政主導・マスコミ主導の政治から政治主導に切り変えてゆくことでしょう。そのためには、①与野党問わず、議員ひとりひとりが日々の活動を通じて政策立案する気概を見せること、②官僚に依存しない「まっとうな政策論争」を積極的に行ってゆくこと、③政権交代の起こりうる土壌を築き上げてゆくこと、この3点が不可欠でしょう。特に、①については、候補者がその気概・能力を有しているかどうかを有権者がしっかりと見極め、選挙時に英断を下していく必要があります。
もちろん、県議会は知事が圧倒的権限を有する大統領制のようなものですので、どうしても知事提案先行型となり、ゆえに自ら政策立案を行う気概を閉ざしてしまう気持ちも分からないでもありません。しかし、それでは知事を支える県官僚に政策を一手に委ねることになり、ひいては机上の論理に私たちの現実の暮らしが押し潰されかねません。
官僚の手から政治を取り戻し、皆様の暮らしに政治を取り戻す戦い。今のままか、それとも変えるのか。まさに今その序章の真っ只中にあるのです。