視察最終日。朝、釧路市内の魚市場に行き「勝手丼」なるもので朝食。まずご飯を買い、その上に刺身だのイクラだのお好きなネタを乗せて食す自分オリジナルの丼です。観光客の財布を狙っているせいかお値段は割安を感じづらいですが、獲れたてのネタはとても新鮮でお味の方はバツグン。北海道ならではの食を堪能させて頂きました。
以上で「民主にいがた」の北海道視察が全行程終了。2泊3日と大変お世話になった運転手とバスガイドさんに別れを告げ、釧路空港から新千歳空港を経由していざ新潟空港へ。空港ごとで待ち時間がかなりあるため到着は16時過ぎ。そして車で上越に帰ります。夜、上越市内で2件の会に参加して一日が終了。4日ぶりの帰宅です。
今回の視察を振り返って感じたのが、「環境」と「経済」とのバランスをとる難しさです。例えば、知床半島では世界遺産に認定された年、観光客が急激に増加しました。ところが、それによってゴミが増えるなど環境悪化につながってしまうのです。ゴミ箱すらできる限り設置しないほど自然にこだわるには人数制限も検討する必要があるのです。今後、斜里町では世界遺産というブランドをかざした経済発展を追い求めつつ、自然保護を愚直に維持し続けなければならないという難しいハンドルさばきが求められることでしょう。
そこで思い返すのが地球温暖化問題。日本はCO2削減を取り決めた「京都議定書」に基づき、主導的に環境を意識した活動を行っていますが、残念ながら米国や中国といった大国の意識はまだまだ経済成長主導のいわゆる開発路線を目指しています。この構図が、このたびの知床半島の自然保護活動とダブって見えるのです。
環境と経済は相反しがちな存在であり、日本国内でさえどちらに重きを置くかは様々な意見が聞こえてきます。一見矛盾するこの2つのバランスを取りながらいかに個性を表現し魅力を発揮するか。またその中で新潟県のなすべき役割は何か。改めて私たちの未来を問われているような気がしてなりません。