活動

活動

2007年12月18日

活動記

2007年12月17日 今日のブログは長いっ!

 ここ最近御用達の「朝6時28分富岡インター発高速バス」に乗り込み県議会へ。執務室に入り早速、気になっていた質問関連資料を収集したり、質問文を作成するなどして委員会の開会を待ちます。
 厚生環境委員会の召集アナウンスが鳴り、2階の第4委員会室へ。そして10時厚生環境委員会の開会です。
 冒頭、病院局長から、①BSC手法による戦略的マネジメントの推進、②十日町病院等の医療提供体制に関する検討会について、③がんセンター新潟病院の研究機能等について、④平成19年度第Ⅱ四半期まで(4月~9月)の状況、の4点に関する報告を受けました。なお、報告内容の概要については下記をご覧下さい。
 報告が終わると質疑に突入。委員長が「これより審議を開始します」との声が上がるも、珍しく誰も手を上げません。そこで私が手を上げトップバッターに。1番手で質問なんて確か初めてのことぢゃないですかね。(もちろんこの日質問したのは私の後に2人いたので、私だけが質問したというのではありませんので。)
 まずは中期経営計画について質問。
 11月27日に行われた企業会計決算委において私は、「中期経営計画目標について、経営改善ばかりに偏らぬよう、公共の福祉という公立病院の本来の趣旨を忘れぬべく、中間僻地など民間医療機関の立地が困難な過疎地において一般医療がきちんと確保されるとった理念や使命を冒頭に盛り込むべき」と主張しましたが、この考えに対し知事は、「企業会計に社会政策を盛り込むべきではない。社会政策としてやるのは一般会計でやるべきであって、企業会計は厳密に事業として成り立つかどうかという形で経営すべき」と繰り返し答弁されました。
 そこで、「公の企業会計」と「一般の企業会計」との違いについて病院局はどのように考えているかを問うとともに、この違い対する私の見解として本の一文を参照しこう述べました。
 「地方公営企業の中には、民間であまり行っていないものと、民間で全く同様に行っているものとがある。病院局は後者の存在であるが、地方団体と民間が同種の企業を行っているとしても、実施している地域、経営方法等が必ずしも同一でないとともに、民間企業は最終的には利潤の極大を目指しているのに対し、公営企業は最終的には公共の福祉の向上を目指している点で、経営主体の違いによる根本的理念の相違は見逃せない。」
 つまり、「企業会計に社会政策を盛り込むべきではない」とする知事答弁は行き過ぎとし、やはり中期経営計画の冒頭に公立病院の存在意義たる理念や使命を盛り込むべきと改めて訴えました。
 次の質問は、松代病院について。
 先日のブログでお伝えしたことを問うと、「公設民営化後の経営形態等の対応については、地域の他の医療機関との連携を十分踏まえたうえで今後検討していく(注:正確な答弁ではありません)」といった内容の答弁でした。
 検討会では今後1年ほどかけて結論を出していく予定とのこと。松代病院がしっかりとした医療を提供できる体制を確保できるのか、今後の検討状況をつぶさにチェックして参ります。
 病院局の累積赤字はもはや約430億円と膨大に積み上がっています。こうした状況の中では、国の指導もあり、「経営改善」に急ハンドルを切ろうとするのも分からなくもありません。しかし、そうなると「不採算地区医療の縮小・廃止」という壁にクラッシュしかねない。一方、「不採算地区医療の確保」に重きを置きすぎれば「病院経営の破綻」に直面し、結果、県民の健康・生命に甚大な影響を与えかねません。
 このように病院事業は大変困難なハンドルさばきが求められます。一見矛盾するこの2つの要素の性質を見極め、どの部分では経営改善を徹底的に行うべきで、どの部分が一般会計からの補填でまかなわれるべきものなのか。「公共の福祉」を根本理念に据え、県民の健康・生命を確保すべく私も全力を投じて研究し訴えて参ります。

<病院局報告>
①BSCとは「バランス・スコアカード」のことで、「顧客」、「財務」、「内部プロセス」、「学習と成長」の4つの視点から、従来の「収支」のみではなく、多面的に戦略目標と業績評価指標を設定し、P(プラン)→D(ドゥ)→C(チェック)→A(アクション)のマネジメントサイクルを繰り返すことによって、組織の継続的な改善、成長を図るツールのことだとか。
 つまり、ビジョンと戦略に基づき、病院組織全体の活性化を図りながら収支改善に向かって頑張っていきましょうというものです。

②魚沼基幹病院構想(仮称)とともに魚沼地域の医療高度化を進める上で、十日町・中魚沼地域(栄村の一部を含む)の医療提供体制の中、十日町病院や松代病院が今後果たすべき役割等を検討する会についての報告。

③県内唯一のがん専門病院である「がんセンター新潟病院」のがんに関する調査・研究の状況についての報告。

④平成19年4月~9月までの状況は、減価償却費の増加・外来収益の減少で損益が悪化。対前年同期比は、入院収益は0.8%(約1.48億円)増加したが、外来収益は6%(5.5億円)近く減少し、また、新発田病院開院に伴う「経費」の増や「減価償却費」の算入開始などで「費用」が大きく増加したことから、損益は11.76億円悪化したとの報告。

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