活動

活動

2022年12月10日

活動記

週刊ニュース(12月10日号)

臨時国会閉会

 10月3日から始まった「第210回臨時国会」が12月10日に閉会しました。最終日の土曜夕方に最後の本会議が開催。衆議院で国会閉会の手続きを土日に行うのは29年ぶりで極めて異例です。また参議院では積み残しの政府提出法案の採決が駆け込みで行われました。政府法案の審議・採決が、閉会日にずれ込むのも異例のことです。

 休日に国会を追加開催してかかる費用は、1億円とも数億円とも言われます。国会職員はもちろんのこと、法案の採決のある今回は霞が関の官僚も少なからず休日出勤を余儀なくされ、その分の人件費などに税金が費やされることになります。

 最終的に、今国会での政府提出法案の成立率は95.5%に達しました。可決・成立した法律がこれから私たちの暮らしに溶け込んでゆくことになります。
 

異例づくめの国会運営

 そもそも今国会は冒頭から異例づくめでした。

 最初の波乱は、開会直後にもかかわらず財務大臣が突然外遊に出発してしまったことでした。これによって代表質問の直後に開かれるはずの予算委員会が開けず、召集早々国会が1週間空転してしまいました。また文部科学委員会では、旧統一教会問題での追及を避けるためか、予定していた政府法案2本が提出されず、野党の要求により一般質疑が連続して開かれる珍しい事態となりました。
※一般質疑は大臣所信に関する質疑や法案審議の間にはさむことが慣例となっています。

 3大臣の更迭も遅延に拍車をかけました。10月24日の山際経済再生担当大臣を皮切りに、わずか一ヶ月の間に葉梨法務大臣、寺田総務大臣と立てつづけに更迭されるという異例の事態となり、そのたびに国会日程に混乱と遅れが生じました。

 旧統一教会の問題を受けた「被害者救済法案」の扱いも異例でした。12月8日に衆議院から修正送付された法案は、その日のうちに参議院で審議入り。質疑の準備期間がとれないことから通常このようなやり方は禁じ手ですが、会期末ということ、そしてなによりも一刻も早い成立を目指し、野党としても協力したところです。

 一方で、前向きな異例もありました。救済法案の審議に関して、消極的な政府与党が予算審議で追い込まれた結果、与野党の協議会で案をつくり会期内成立をめざす異例の合意がなされ、異例の短期間で救済法案は成立したのです。影も形もなかった救済法案が1国会で成立に至ったのは、野党が被害者に寄り添い、終始議論をリードしたからこその成果なのです。
 

避けられた国会審議

 もうひとつ見逃せない点があります。それは、充実した審議のための時間が削られたことです。私の所属する農林水産委員会や文部科学委員会においても、野党が求める審議時間に与党は応じませんでした。また、私が理事を務める拉致問題対策特別委員会においては一般質疑が行われませんでした。

 旧統一教会問題などの追及を嫌い、支持率が下がる中で国会審議をなるべく避けたいというのが岸田内閣の真意だとするならば、論外だと言わざるをえません。
 

被害者救済法案成立

 「被害者救済法案(政府案)」は最終日に参議院で可決され、成立しました。
立憲民主党は、銃撃事件の直後から集中的にヒアリングなどを実施し、被害の実態をつまびらかにするとともに、被害者の方々と一緒になって法案を練り上げてきました。日本維新の会との共闘をベースに、ひとりでも多くの被害者の方々を救済するという強い思いで、被害者救済の議論をリードしてきたのです。

 私たちの案に比べ、政府案は寄付の取消しの立証のハードルが高いなど不十分な内容ですが、与野党協議を通じ重要な修正を勝ち取ることができ、被害者や弁護団の方々からも、この短期間での成果を歓迎したいとのお話があったことから、政府提出の修正法案に私たちも賛成に回りました。

 旧統一教会の被害者救済はこれで終わりではありません。人生を壊された宗教二世の問題など、お金以外の課題もあります。法案に賛成したことで、私たち立憲民主党にもこの法案の実施状況を監視し、早期に残された課題に対処する責任が生まれました。
 法案の「2年の見直し規定」に基づき、実効性を高める運用面の強化や法改正へ向けて引き続き取り組むとともに、今後とも被害者の方々に寄り添いながら、被害の救済と再発防止に取り組んで参ります。
 

農林漁業に対する取り組み

 世界中で鳥インフルエンザが猛威を振るい、日本も例外ではありませんでした。大量の殺処分を余儀なくされる養鶏場が全国で続出しており、養鶏産業は多大な影響を受けています。鳥インフルエンザを防ぐためには、防鳥ネットの整備や衛生管理の徹底など、基本的な感染防止対策がとても重要ですが、そのためには養鶏事業者も設備投資が求められます。立憲民主党農林水産部会は5日に農水大臣に「対策強化を求める緊急申し入れ」を行い、影響を受けた農場への支援とともに、感染防止対策や風評被害対策への支援を求めました。

 8日には、農水委員会において「畜産物価格等に関する決議」が行われ、飼料価格高騰に対し、価格抑制や飼料自給率の向上、畜産・酪農経営の安定などについて全会一致で決議されました。畜産・酪農業の経営は年々厳しくなっており、高齢化と担い手不足も深刻です。わが国の畜産・酪農、特に家族経営の事業者がこれからも安心して経営できる環境をつくるため、汗をかいて参ります。

 また、私はこのたび、立憲民主党「水産ワーキングチーム」の事務局長に就任しました。座長の徳永エリ参議院議員(北海道選挙区)を支えながら、できるだけ幅広い現場の声を凝縮し、しっかりとした政策を立案して参ります。
 

来年の国会へ向けて

 来年の通常国会の召集は、一月下旬ごろの見通しです。それまでの一カ月あまり、地元課題や政策の弾込めをしていく所存です。ぜひ、現場でお持ちの課題について声をお寄せいただければ幸いです。
 
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